今日、相方と彼の先輩、そしてその先輩のお母さまと一緒に焼肉屋さんで夕食をすることになった。
相方の先輩のお母さまは齢81歳。ご主人に25年前に先立たれた後、今でも一人暮らしをしている。息子の休みのタイミングに合わせて、自分一人で岐阜の田舎から電車とバスを乗り継いで、ちょくちょく息子に会いに来るのである。
先輩のお母さまにお会いするのは今回が二回目。最初にお会いした時は手羽先屋、今回は焼肉屋と、80歳を過ぎてもモリモリお肉を召し上がる。
お話を伺うと、うちにこもっている日が続くと外に出たくなるらしく、こうやって息子に会いに来たり、一人でどこかにふらっと出かけるらしい。
「私ね、迷子になることに不安がないの。わからなくなったら人に聞けばいいし、聞く人がいなくてもどんどん進んでいくのね。たとえ行先にたどり着けなくても、ま、いっか、と思っちゃう。あまりいろいろ深く考えないのよ。で、またどこかに出かけたくなっちゃうのよね」とおっしゃっていた。
これって人生の歩み方の基本ではないだろうか。
自分の行先が分からなくて不安になる必要なんてない。
分からなかったら知っている人に聞けばいい。
知っている人がいなかったら、とりあえず進んでみる。
辿り着かなくても、まあ仕方ないか。次にはなんとかなるだろう。
さあ、次はどこに向かおうか。。
こんな言葉を、いわゆるテレビに出ているわけでもない、ごくごく一般の普通の人から聞いた。仰々しくもなく、人に一生懸命伝えようとしているわけでもなく、とても自然な語り口で話されたその言葉は私の胸に深く響いた。
現在、彼女は100%健康体で、病院通いもしていないとのこと。
いういった、風のようなさらりとした思考、性質は身体の健康にもつながるような気がする。
自分の親のことであるが、事実として記そうと思う。
私の母は80歳から施設に入ることになった。脊柱管狭窄症を患い、パーキンソン病も発症してしまった。介助なしでは生活できない身体になってしまったのである。
彼女はとても心配症で、いつもいつもなにかを心配している。私の娘が1年ロンドンに住むと決めた時も、心配だ、大丈夫だろうかという言葉が第一声だった。
かたや、父親側の79歳の義母は「とってもいい経験になるから楽しんでいらっしゃい!」と可愛い孫娘にエールを送った。ちなみに彼女は今も元気に毎日ウォーキングをし、旅行にも出かけ、寝る前に白ワインを2杯たしなんでいる。
その人の考え、思考、そして性格は精神的にも、肉体的にも健康に大きく影響するというのは間違いないと思える。
必要以上に不安を抱くことなく、何事にも執着せず、軽やかに生きることが健康に年を重ねる秘訣なのだと確信した夜であった。
Have a great weekend!
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