50代女性 夏のヴァケーション ~シドニーでの思い出④~

この日もワンコたちの「朝ごはんはまだか、朝ごはんはまだか」の声で起こされた。体内時計が正確に動いているのである。動物ってすごいな。そう思うと私たち人間もすごいものを持っているんだよね。

今日、娘は午前中、大学の授業を受けに行くのだが、ワンコたちに起こされた時間と起きなければならない時間がほぼ同じだった。娘が出かけてから、私一人でまたベッドに戻ってうとうとし始めた。すると1時間も経たないうちにhowling(遠吠え)が始まった。ちょっとぉ~もう少し寝かせてよと思い、下まで降りて行ってワンコたちに文句を言いに行った。「ノーハウハウよ!!(ハウリングの省略系。私が勝手に作った(笑))オッケー?」私が文句を言っている間、4つの可愛い目が上目遣いに私を見ていた。何かを言われてるなぁと分かっているような表情である。すると、その後はピッタリとhowlingをしなくなった。頭の良い、理解力のあるワンコたちである。もう、この子達、大好き!

後日、犬を飼っている友人が遠吠えは寂しいからするんだという話を聞き、そうか、私と遊びたかったのね。。ノーハウハウ!と文句を言ったことを深く反省した。ごめんね、ワンコたち。

ベッドから起き、下に降りて行くとワンコたちが、おはよ~。ようやく起きてきたねぇ~と言っているような表情で私の元に歩み寄って来る。カプチーノを作るマシーンの使い方をしらないので、カプチーノはお預け。代わりにミルクティーを作る。今日は雨が降っているが、昼過ぎには止むそうだ。雨に濡れたバックヤードもまた趣がある。どんな天候でも絵になる景色である。日記を書き終え、ソファーで本を読んでいたら娘が帰ってきた。2匹のワンコは玄関までお出迎えである。

ランチは昨日の残りのペルシャ料理をもりもり食べた。2日目でも十分美味しいペルシャ料理なのだ。

外を見るとだんだん天気が良くなってきて、太陽が顔を出していた。散歩がてら、コアラサンクチュアリーに行ってみようということになった。このコアラサンクチュアリーというのはオーストラリア原産の動物たちがいる、いわゆる小さな動物園だ。コアラやカンガルーはもちろんのこと、ウォンバット、ワラビー、ディンゴなどがいる。コアラのエリアでは私たちはケージの中に入ることができて、コアラたちを間近で見ることができた。ふと思えば、私のなかではコアラはいつも眠っているイメージだったが、ここのコアラの一匹はとても活動的でユーカリの葉をむしゃむしゃと、微笑んでいるように食べていた。そして、一通り食事が終わると軽やかにたたたーーっと木の上のほうへ登っていき、私たちに見られながら眠りに入った。カンガルーには餌やりをした。カンガルーの毛ってとってもふわふわで柔らかいのね。そこにはアルビノのカンガルーが2頭いた。とても珍しい。赤ちゃんカンガルーもいたが、とっても可愛い。長いまつ毛に縁どられた目がキラキラしている。

ウォンバットの丸いコロコロした体系も何とも言えず可愛い。ディンゴたちは凛々しくかっこいい。そして、偶然にもワラビーのmating(交尾)を目にした。可愛い赤ちゃんが生まれるんだろうなぁ~。

夕方、歩いてうちまで帰り、またアペリティーボタイムを楽しむ。そして、お約束の会話、ディナーは何を食べようか。今まで中東、地中海を楽しんだから、今日はアジアにしようか。中華料理は日本で安くて美味しいお店がたくさんあるので、中華料理以外のアジアがいいなぁ。。ということで、検索していたら、マレーシア料理がヒットした。よし、ここに行ってみよう!

そのレストランはお値打ちなアジアンレストランにありがちな、食堂といった雰囲気であった。マレーシア料理ってマレー、インド、中華が混ざり合ってとても多彩なイメージである。その中でもやっぱりラクサが一番最初に浮かんだ。ココナッツベースで魚出汁からスープを取ったスパイシーな麺料理である。

娘は平たい太麺をいろんな野菜とエビで炒め、黒い甘辛醤油で味付けしたものを頼んだ。何年かぶりに食べるラクサ。ココナッツのスープと辛みが病みつきになる味である。米麺も好きだなぁ。娘のオーダーしたいわゆる焼きそばも、甘辛で美味しい。いいねぇ~。量が多くて、途中永遠に無くならないのではないかと思うほどだったが、二人でペロリと平らげた。味がしっかりしている割にはおなかにずっしりと来ないのが嬉しい。

うちに戻り、またアペロールスプリッツを作り、娘と一緒に「Sex and the City」の映画版を観る。これはドラマから映画化されているが、映画よりもまずドラマを1話から観るととっても楽しめる。90年代を代表するアメリカのドラマで、性格も生き方も異なる4人の女性達の友情を描いた物語である。サンフランシスコに住んでいたころ、仲の良かった女友達が「とにかくこれは面白いから観てみて!私、DVD全部持ってるから貸してあげる!」とそれはそれは激しく勧めてきた。気の合う友達がここまでおすすめしているということは面白いんだろうな、と思って観てみたら。。はい、ハマりました。今でいうなら沼ですかね。

女性4人の会話が本当にリアルで、こんなことテレビで言っちゃっていいの??というぐらい過激なセリフもあるのだが、それがまた面白いのである。世界中の女性達の共感を得たのではないだろうか。

娘もかなり興味を持ったみたいである。あまりドラマに興味を示さない娘が「観てみたい~~!」と自発的に訴えるのは珍しい。それほど面白いドラマ、映画なのである。なんだか懐かしいなぁ~。

愛する娘と一緒に飲む美味しいお酒。大きなワンコが私たちのそばで横たわり「Sex and the City」を楽しむ。シドニーに来てから、幸せを感じる回数がとても多い。感謝の日々である。

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