8月にお盆休みを少し早めに取り、お盆過ぎまでオーストラリア・シドニーに行くことにした。
50代で海外ひとり旅と聞くと、
「安全は大丈夫?」「費用はどれくらい?」と不安に思う方も多いかもしれない。
けれど今回の私は、少し特別な形での滞在になる。
実は――宿泊費は0円。
シドニーには以前住んでいたことがあり、現在は娘が暮らしている。
なので正確には「ひとり旅」というより、娘に会いにいく再訪に近い。
とはいえ、今回の滞在スタイルはなかなかユニークだと思うので、その体験を残しておきたい。
宿泊費0円の理由|ハウスシッターという仕組み
今回私は、シドニー郊外の北西部にあるWest Pennant Hillsの個人宅に滞在することになった。
なぜこんなありがたい話になったのかというと、娘が定期的にペットシッター(ハウスシッター)をしているからである。
知り合いの、そのまた知り合いというご縁でつながったご家庭なのだが、娘は泊まり込みでペットの世話を任されている。
そして今回は1ヶ月間という長期間のシッター。
「お母さんがその期間、シドニーにくるなら一緒に泊まっていいよ」と、オーナーのカップルが快く受け入れてくれたのだそうだ。
なんとも懐の深い話である。
滞在先は想像以上|5ベッドルームの広い家
そのお宅がまた、とにかく広い。
5ベッドルームに3バスルーム。
バックヤードにはプールがあり、ファミリールームにはビリヤード台まである。
(二人暮らしなのに、なぜここまで広いのか…と庶民の私は思わずにはいられない)
そんな家に娘は一人で泊まり込み、ペットシッターをしている。
私だったら夜ちょっと怖いかもしれないが、本人はもう慣れたものらしい。
ペットは保護犬2匹|穏やかな時間の中で
お世話をするのは、大型犬2匹。
・元レース犬で、事故により足を失ったグレイハウンド
・ネグレクトから保護されたグレートデンのミックス
どちらもいわゆる保護犬である。
グレイハウンドというと運動量が多いイメージがあるが、実際はとても穏やかで、家の中で静かに過ごすことが多い犬種だそうだ。
しかも2匹とも高齢で、散歩の必要はほとんどない。
広いバックヤードに出て、気が向けば歩き、鳥を見つければ少し追いかける。
そんなゆったりした時間が流れている。
オーストラリアのハウスシッター文化
娘がシッターに入るとき、冷蔵庫やパントリーにはいつも食べ物がたっぷり用意されているという。
しかも日給まで支払われる。
正直、日本ではあまり考えにくい。
自分の留守中に他人を家に泊める。
しかも生活まで任せる。
これは、なかなかハードルが高いように思う。
けれどオーストラリアでは、こうしたハウスシッター文化が比較的一般的らしい。
ベビーシッターやペットシッターを住み込みで頼むことも珍しくない。
そこには「信頼」を前提とした、人と人との関係がある。
なぜオーストラリア人は寛容なのか
考えてみると、オーストラリアは多民族国家である。
さまざまなバックグラウンドを持つ人たちが共存しているからこそ、「違い」に対して柔軟で、初対面の人にもフレンドリーな人が多いのかもしれない。
さらに、自然が身近にある生活も影響しているのだろう。
ビーチや公園、広い空。
どこか時間の流れがゆったりしている。
その余裕が、人への寛容さにつながっているようにも感じる。
また、形式にあまりこだわらない人が多い印象もある。
型に縛られず、自分らしくいることを大切にしている。
日本との違い|どちらも良さがある
一方で、日本はルールや形式を大切にする文化である。
時間に正確で、空気を読み、周囲に配慮する。
それは「人に迷惑をかけてはいけない」という思いやりの裏返しでもある。
どちらが良い、悪いではなく、どちらにも納得できる良さがある。
オーストラリアの寛容さも、日本の繊細さも、どちらも心地よい。
50代女性の海外ひとり旅で思うこと
今回の旅は、完全なひとり旅ではないかもしれない。
けれど、自分の足で動き、自分の意思で時間を過ごすという意味では、やはり「ひとり旅」なのだと思う。
50代になってからの海外は、若い頃とはまた違った楽しさがある。
無理をしない。
背伸びをしない。
でも、少しだけ世界を広げてみる。
そんな旅が、今の自分にはちょうどいい。
日本の暑さから逃れて、冬のシドニーへ。
ゆっくりと流れる時間の中で、また新しい発見があるのではないかと、今から少し楽しみにしている。



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