50代女性|まだ行きたい場所があるという救い

私は海外旅行が好きで、暇があるとSkyscanner を開いてしまう。

この時期なら、ここはこれぐらいの金額で行けるんだな。
出発空港を変えたら、もう少し安くなるかもしれない。
そんなことを考えながら、まだ見ぬ土地に思いを馳せる時間が好きだ。

英語圏に20年ほど住んでいたこともあり、海外へのハードルは低い。
時間とお金さえあれば、いつでも行ける。
そう思いながら、現実では毎日、身を粉にして働いている50代である。

仕事柄、年末年始や年度替わり、お盆にはまとまった休みが取れる。
そのたびに思う。

どこか行きたい。
どこか行きたい。

——いや、本当は「どこか」ではない。

行きたい場所は、ずっと前から決まっている。

イタリア、スペイン、フランス。

どの国も一度は訪れたことがある。
それでも、まだ行っていない街がいくつもある。
もう一度ではなく、何度でも訪れたい場所なのだ。

昨日も、仕事帰りの電車の中でSkyscannerを開いていた。
ふと目に入った「複数都市」という検索ボタン。

なぜ今まで気づかなかったのだろう。

思い込みとは、案外しぶとい。

試しに、日本からスペインのセビリア、そしてイタリアのシチリアを巡るルートを入れてみた。
来年、春先の10日間。

表示された金額は、思っていたよりもずっと現実的だった。

もちろん、長いレイオーバーもある。
でもそれさえも、「知らない街を少しだけ歩ける時間」と思えば悪くない。

若い頃のように、勢いだけで飛び出すことは少なくなった。
でもその代わりに、こうして計画する時間を楽しめるようになった気がする。

56歳になった今でも、
まだ行きたい場所がある。

それだけで、少しだけ救われる気がする。

来年の春。
本当に行こうかと、少しだけ本気で考え始めている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました