50代女性|【プラダを着た悪魔2】を観て20年後の彼女たちに、胸が熱くなった。

ゴールデンウィーク初日に、ずっと楽しみにしていた映画を観てきた。

「プラダを着た悪魔2」。

前作が公開されたのは2006年。あれからもう20年。あの頃、スクリーンの前でアンディに自分を重ねていた女性たちが、今は40代・50代になっている。私もそのひとりだ。


20年ぶりに再会した、あの二人

ストーリーをざっくり紹介すると、こうだ。

カリスマ編集長ミランダが率いるファッション誌「ランウェイ」が、存続の危機に立たされる。かつてミランダのアシスタントを務め、今は報道記者として活躍するアンディは、その危機を知り、特集エディターとして編集部へ舞い戻る。そしてアシスタント時代の同僚エミリーとも再会——それぞれの夢と野望が再びぶつかり合う。

メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチ。前作のキャストが勢揃いで帰ってきた。監督も脚本家も前作と同じデヴィッド・フランケルとアライン・ブロッシュ・マッケンナのコンビだ。

そして今作、なんとファッション界のレジェンドも登場する。

ヴェルサーチのデザイナー、ドナテラ・ヴェルサーチが本人役で出演しているのだ。ファッション映画にドナテラ本人が登場するなんて、スクリーンで見た瞬間、思わず「え、本物!?」と声が出そうになった。ファッション好きにはたまらない演出だと思う。


アンディは、変わった。ミランダは、変わっていない、でも…

今作で最も心を揺さぶられたのは、アンディとミランダの対比だった。

20年前のアンディは、ミランダの世界に飲み込まれそうになりながら、必死に自分を守ろうとしていた。ファッションにも仕事にも不慣れで、ただひたすら振り回される毎日。それでも諦めず、もがき続けた。

あのアンディが今作では、自らの意志で戻ってくる。

もう誰かに振り回される側ではない。覚悟と自信を持って、対等にミランダと向き合う姿がある。これが20年という時間の重みだと思った。

一方のミランダは、相変わらずだ。冷酷で、完璧主義で、一切の妥協を許さない。あの静かな威圧感は、20年経っても微塵も揺らいでいない。

でも——今作のミランダには、脆さがある。

「ランウェイの危機」という、これまで見せたことのない弱みを抱えている。揺るぎない帝王のように見えて、実は誰かを必要としている。そしてその「誰か」が、他でもないアンディなのだ。


あの頃はアンディに共感していた。でも今は、ミランダの孤独もわかる。

前作を初めて観たとき、私はアンディに共感していた。

理不尽な要求をする上司、思うようにいかない仕事、自分を見失いそうになる日々。あの感覚は、働く女性なら誰でも一度は経験したことがあるはずだ。

でも今作を観ながら、不思議なことに気づいた。

ミランダの気持ちが、わかる気がするのだ。

自分が信じるものを守るために、孤独でも曲げない。弱みを見せることができないまま、トップであり続ける重さ。それでも誰かとつながりたいと思いながら、うまく言葉にできない——そういう部分が、胸に刺さった。

20年という時間は、見る側の私たちも変えていたのだと思う。


働くすべての女性へ贈る映画

公開日:2026年5月1日(金)日米同時公開 上映時間:119分 主題歌:レディー・ガガ×ドーチーのコラボ楽曲「Runway」

主題歌も豪華で、レディー・ガガとラッパーのドーチーがコラボした「Runway」が使われている。エネルギッシュでダンサブルなこの曲、映画の世界観にぴったりで、エンドロールが終わってもしばらく頭から離れなかった。

キャリアと自分らしさをどう両立するか。誰かのために戦うとはどういうことか。前作が「成長」の物語だったとすれば、今作は「再生」の物語だと感じた。

20年前に前作を観た人にこそ、ぜひ劇場で観てほしい一本だ。

あの頃の自分と、今の自分と、スクリーンの中の彼女たちと——三人分の20年が、この映画に詰まっている。

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