母が残してくれた、通帳より大切なもの

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先週、誕生日を迎えいよいよ60代に近づいた。60歳なんてあっという間にくる。

そう思うと、自然と60代以降の働き方やお金のことを考える機会が増えてきた。

NISAやiDeCoで資産形成を続けながら、60歳以降は今より少しゆるやかな働き方にシフトしていこう。

仕事は完全に辞めるのではなく、健康が続く限り、社会とのつながりを持ちながら続けたい。

そしていつかは、一年のうち1〜2か月ほど海外で暮らすように滞在し、その土地の日常を楽しんでみたい、そんなふうに考え妄想している50代後半女性である。

そんな話をすると、「老後のお金は大丈夫なの?」との声がたくさん聞こえてきそうだ。

もちろん不安がまったくないわけではない。

でも不思議と私は、「なんとかなるような気がする」と思っている。

その感覚は、きっと母から受け継いだものだろう。

私の父は52歳で亡くなった。母は突然、一人で生きていくことになった。

NISAもiDeCoもなかった時代。将来への不安は大きかったはず。

それでも母は、「お金のことはなんとかなると思っていた」と言っていた。

それは楽観的だったということではなく、目の前のことを一つずつやっていけば、人生は案外どうにかなるという自分の人生に対する信頼だったのだろう、と今は思う。

先日、旅好きの年上の女友達と話をしていた時のこと。

彼女のお母さまも、まったく同じことを言っていたそうだ。

「うちの母も、なんとかなるって言ってたのよ」

思わず二人で笑い合った。

そして、「だから私たち、気が合うのかもしれないね」という話になった。

なぜだかそこで泣けてきてしまった。

母が私の中に残してくれたものに対しての感謝、この素晴らしい女性とお友達でいられるということの嬉しさ…そんな感情が胸を満たした。

親が子どもに残すものは、お金だけではないのだ。

困難に向き合う姿勢や、生きる力。

そして、「大丈夫。なんとかなる。」という人生への信頼。

それは通帳の残高よりも、ずっと長く心に残る財産なのかもしれない。

実は今日、SpaceXのIPOにも応募してみた。

当選するかどうかは分からない。

でも、まずはやってみる。

そんな小さな挑戦を楽しめる自分でいたい。

これから先の人生も、きっと不確実なことばかりだろう。

それでも私は、母から受け取った言葉を胸に進んでいきたい。

「なんとかなる。」

そう思えることは、案外とても強いことなのかもしれない。


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